RSウイルス(respiratory syncytial virus)による急性呼吸器感染症である。乳児期の発症が多く、特徴的な病像は細気管支炎、肺炎である。
2日~1週間(通常4~5日)の潜伏期間の後に、初感染の乳幼児では上気道症状(鼻汁、咳など)から始まり、その後下気道症状が出現する。38~39℃の発熱が出現することがある。25~40%の乳幼児に気管支炎や肺炎の兆候がみられる。
1歳未満、特に6か月未満の乳児、心肺に基礎疾患を有する小児、早産児が感染すると、呼吸困難などの重篤な呼吸器疾患を引き起こし、入院、呼吸管理が必要となる。
乳児では、細気管支炎による喘鳴(呼気性喘鳴)が特徴的である。その後、多呼吸、陥没呼吸などの症状あるいは肺炎を認める。
新生児期あるいは生後2~3か月未満の乳児では、無呼吸発作の症状を呈することがある。
再感染の幼児の場合には、細気管支炎や肺炎などは減り、上気道炎が増える。中耳炎を合併することもある。
ア 患者(確定例)
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見からRSウイルス感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲げる検査方法により、RSウイルス感染症患者と診断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
イ 感染症死亡者の死体
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、RSウイルス感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲げる検査方法により、RSウイルス感染症により死亡したと判断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。