日本紅斑熱リケッチア(Rickettsia japonica)による感染症である。
日本紅斑熱リケッチアを保有するマダニ(キチマダニ、フタトゲチマダニなど)に刺されることで感染する。刺されてから2~8日頃から頭痛、全身倦怠感、高熱などを伴って発症する。刺し口を見つけることは診断の助けとなる。高熱とほぼ同時に紅色の斑丘疹が手足など末梢部から求心性に多発する。リンパ節腫脹はあまりみられない。CRP陽性、白血球減少、血小板減少、肝機能異常などはつつが虫病と同様であるが、つつが虫病に比べDICなど重症化しやすい。
ア 患者(確定例)
医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から日本紅斑熱が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、日本紅斑熱患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
イ 無症状病原体保有者
医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検査方法により、日本紅斑熱の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
ウ 感染症死亡者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、日本紅斑熱が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、日本紅斑熱により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
エ 感染症死亡疑い者の死体
医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、日本紅斑熱により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
検査方法
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検査材料
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分離・同定による病原体の検出
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血液、病理組織
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PCR法による病原体の遺伝子の検出
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間接蛍光抗体法又は間接免疫ペルオキシダーゼ法による抗体の検出(IgM抗体の検出又はペア血清による抗体陽転若しくは抗体価の有意の上昇)
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血清
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