重症急性呼吸器症候群

1  定義

SARSコロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群である。

2  対象となる動物

イタチアナグマ、タヌキ及びハクビシン

3  動物における臨床的特徴

SARSコロナウイルスを実験的に感染させたハクビシンでは、発熱、元気消沈、攻撃性の消失及び白血球数の減少が認められ、また、そのうち少数の個体では、下痢及び結膜炎が認められる。イタチアナグマ及びタヌキの臨床的特徴は明らかではない。

4  届出基準

(1)獣医師は、次の表の左欄に掲げる検査方法により、イタチアナグマ、タヌキ若しくはハクビシン又はこれらの死体についてSARSコロナウイルスの病原体診断又は血清学的診断をした場合には、法第13条第1項の規定による届出を行わなければならない。この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に掲げるもののいずれかを用いること。

検査方法

検査材料

ウイルス分離による病原体の検出

血液、糞便若しくは尿、鼻腔洗浄液若しくは咽頭拭い液等気道からの検体又は臓器

PCR法による病原体の遺伝子の検出

中和試験又はELISA法による病原体に対する抗体の検出

血清

(2)獣医師は、臨床的特徴若しくは疫学的状況からイタチアナグマ、タヌキ若しくはハクビシン又はこれらの死体がSARSコロナウイルスにかかっている疑いがあると診断し、又はかかっていた疑いがあると検案した場合は、(1)にかかわらず、病原体診断又は血清学的診断を待たず法第13条第1項の規定による届出を行わなければならない。

  

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